出張や冠婚葬祭、あるいは仕事帰りのジム通いなど、スーツを持ち運ぶシーンは意外と多いものです。しかし、「目的地に着いてバッグを開けたら、スーツにシワが入っていた」といった経験がある方も多いのではないでしょうか。
スーツスタイルにおいて、シワや型崩れは見た目の印象や清潔感を損なう大敵です。本記事では、「絶対にシワをつけたくない」という方のために、スーツケースからリュックまで対応できるバッグ別の正しい入れ方や、パッキングのコツ、そして万が一シワがついてしまった時のリカバリー術を徹底解説します。
そもそも、なぜスーツを持ち運ぶ際にシワができてしまうのでしょうか。まずは持ち運びの前に押さえておくべき「シワ」の原因と基本ルールを確認しましょう。
結論から言えば、シワの主な原因は「長時間かかる圧力」と「移動中の摩擦」の2つです。
・圧力:荷物の重みで生地が押しつぶされ、折れ目が定着してしまうこと。
・摩擦:移動中の振動でバッグ内の荷物が動き、スーツと擦れ合うことで細かいシワやテカリが発生すること。
つまり、「動かないように固定しつつ、重みによる圧力をかけない」ことが、美しい状態をキープする鉄則です。事前の準備として、ポケットの中身(ボールペンや小銭など)はすべて空にし、フロントボタンは外してからたたむようにしましょう。
持ち運ぶバッグの大きさや種類によって、最適な収納方法や適したたたみ方は異なります。ここでは代表的なバッグ別の入れ方をご紹介します。

もっともシワになりにくいのは、スーツ専用の「ガーメントバッグ」を使用する方法です。ハンガーに掛けた状態で二つ折りにするため、極端な折れ目がつきません。重要な商談や結婚式など、絶対に失敗できない場面ではこの方法がベストです。
出張時によく使われるスーツケースですが、ハードタイプの場合、ハンドル(持ち手)の収納バーがある底側は凹凸がある製品が多く、スーツ収納には不向きです。
「平たたみ」にしたスーツは、できるだけ平らな蓋(フタ)側のスペース、または仕切りネットのすぐ下に収納しましょう。
深さがあるボストンバッグの場合、底に平らに敷くと上の荷物の重みがかかってしまいます。
他の荷物を詰めた後、一番上にふんわりと置くか、バッグの形状に合わせて逆U字型になるように被せるように入れるのがおすすめです。
リュックの場合は、背中側に「平たたみ」したスーツを入れると安定します。背中のパッドが平面を保ってくれるため、意外とシワになりにくい場所です。
荷物が多く平面が確保できない場合は、コンパクトにまとまる「ロールたたみ」にして、メイン収納部の一番上に乗せるのも有効です。
バッグへの詰め方を間違えれば、せっかくきれいにたたんでも台無しになってしまいます。ここではパッキングの鉄則を2つ紹介します。
ボストンバッグやリュックで持ち運ぶ場合、スーツは必ず「荷物の一番上」に入れましょう。
重い書類やPC、洗面用具などの下に敷くと、その重みで強力なプレスがかかり、頑固なシワが定着してしまいます。
バッグの中でスーツが動いてしまうと、摩擦で生地が傷み、変なシワが寄ってしまいます。
周囲に隙間がある場合は、丸めたタオルや小物ポーチなどを詰めて、スーツがバッグの中で動かないように固定しましょう。
新幹線や飛行機など、長距離の移動手段を利用する際には、特有の注意点があります。
飛行機での移動においては、機内持ち込み(手荷物)か預け入れ荷物かによってポイントが異なります。
機内持ち込みであれば、ガーメントバッグを利用している場合、客室乗務員に申し出れば、機内のクローゼットで預かってもらえることがあります。座席上の収納棚(オーバーヘッドビン)に入れる場合は、自分の荷物の一番上に置き、他人の荷物の下敷きにならないよう注意しましょう。
預け入れ荷物(受託手荷物)としてスーツケースを預ける場合、運搬中にケースが上下逆さまになるなど、激しく揺れることが想定されます。スーツケース内でスーツが動かないよう、荷造り用のベルトや緩衝材(タオルなど)を使って隙間を完全に埋めることが重要です。
新幹線などで移動する際、ジャケットを着用していると背中にシワが寄ってしまうため、脱いで持ち運ぶのが基本です。
窓側の座席にあるフックを利用してハンガーに掛けるか、裏返して二つ折りにし、自分の膝の上に置くのが安全です。
網棚の上に置く場合は、ジャケットの上に荷物を載せたり、他の乗客の荷物と接触したりしないよう十分注意してください。
移動中に暑くてジャケットを脱ぐ際や、会場までの短い距離を歩く際など、ハンガーを使わずに腕にかけて持ち運ぶシーンもあります。
その際は、「裏返しにして縦半分に折り、中表(なかおもて)にする」のが正解です。ジャケットの肩の部分に手を入れて裏返し、裏地が外側にくるようにします。こうすることで、大切な表地が皮脂汚れや周囲との擦れから守られ、見た目もスマートに持ち運べます。

どんなに注意していても、長時間の移動ではスーツに多少のシワがつくことはあります。大切なのは「事後の対応」です。
ホテルや目的地に着いたら、できるだけ早くバッグから取り出し、ハンガーに掛けましょう。ウールなどの天然素材を含むスーツには復元力があります。ポケットの中身を出して一晩吊るしておくだけで、生地の重みによって細かいシワは自然に伸びていきます。
頑固なシワがある場合は、ホテルの浴室を活用します。
入浴後など、浴室に湯気が残っている状態の場所にスーツを15分~30分ほど吊るした後、風通しの良い部屋の中で一晩陰干しします。
湿気で繊維が緩み、その後の乾燥で形が整う仕組みです。ただし、スーツに直接お湯のしぶきがかからないように十分注意してください。
翌朝になってもシワが取れない場合に備え、携帯用の衣類スチーマーや「シワ取りスプレー」を持参するのも一つの手です。
専用のアイテムがない場合は、霧吹きでシワの部分に軽く水をかけ、手でパンパンと軽く叩いて伸ばすだけでも一定の効果があります。
出張などでスーツを持ち運ぶ機会が多い場合は、防シワ性能に優れたスーツや、手軽に洗濯可能なウォッシャブルスーツを選択肢に加えるのも一策です。
防シワスーツは、長時間スーツケースに収納して持ち運んでもシワになりづらく、高い復元力を持っています。また、ウォッシャブルスーツであれば、出張先の予期せぬ汚れや汗だくになった際にも、手軽にケアすることが可能です。移動時のストレスを軽減したいのであれば、防シワスーツやウォッシャブルスーツの利用を検討してみましょう。
防シワ&ウォッシャブル!
今回は、スーツのシワを防ぐために覚えておきたい、バッグ別の持ち運び方や入れ方、パッキングのコツ、そしてシワが入ってしまった場合の対処法をご紹介しました。美しいスーツスタイルを保つためには、圧力と摩擦を防ぎ、到着後に素早くケアすることが何よりも大切です。
出張や遠征などでスーツを持ち運ぶ機会が多い方は、記事内でご紹介したように、機能性に優れた防シワスーツやウォッシャブルスーツを利用するのもおすすめです。スーツ・紳士服のはるやまでは、高い防シワ性を誇るスーツをはじめ、ビジネスパーソンの移動を快適にする多様なアイテムを豊富に取り扱っています。ぜひ一度、はるやま公式オンラインストアをチェックしてみてください。
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